4連敗中のドルフィンズと開幕5連敗のジャクソンビルジャガーズのロンドンゲーム、ドルフィンズはエースQBトゥア・タゴバイロアが復帰してのmust win gameでしたが、試合終了と同時に決勝のFGを決められて20−23で惜敗、ジャガーズに今シーズン初勝利を献上するとともに、自軍は5連敗となりました。
最後までわからないスリリングなゲームと言えば聞こえはいいんでしょうが、内容はやっぱり1勝4敗と0勝5敗のチーム同士の対戦だったという印象でした。
それにしてもドルフィンズはこれで1勝5敗、期待していた今シーズンでしたが、これで非常に厳しい状況になりました。シーズンもまだ3分の1を終わったばかりで諦めたくはないんですが、チーム状態も考慮すれば絶望的でしょう。今シーズン最終的に5勝できるかどうかという感じでしょうか。
この試合を見ていて感じたことですが、チーム全体というか特に首脳陣でしょうか、非常に焦っているという印象でした。それを如実に表していたのが2プレー連続のレッドフラッグでした。確かに両方とも微妙なプレーでしたが、リプレイを見てもほぼ覆らないだろうと思えるところでした。
さらにチームの焦りを感じたのが決勝FGを決められる前のドルフィンズの最後の攻撃でした。4thダウン残り1ヤードで自陣46ヤード地点でのギャンブルです。あの時点では20−20の同点で残り試合時間1分49秒でしたが、確かにパントを蹴ってジャガーズにボールを渡してしまうと負ける可能性はあるのですが、ジャガーズのオフェンスとドルフィンズのディフェンスを考えると4thダウンギャンブルを失敗するよりパントを蹴った方がはるかにリスクは低いと思われます。それこそがジャガーズにボールを渡すと負けるのではないかという焦りだった気がします。
この試合でドルフィンズは相手がジャガーズだったということもあるのでしょうか、オフェンスが計431ヤードと多少のミスはあったものの今シーズン最高の出来だったと思います。にもかかわらず20点しか取れなかったというのはやはり戦術面でまだまだ不足だということでしょう。タゴバイロアは故障明けでよくやったと思いますが、まだ判断ミスなどもあり自身でも満足のいく内容ではなかったことでしょう。ただ、それにしても次の試合に期待を抱かせる内容でもありました。
しかし今シーズンの不振はやはりオフシーズンのFAやトレード、そしてコーチ陣の人事の失敗にあると思います。補強したつもりが逆に弱体化につながった、さらにオフェンスの専門家を呼び込めなかったという失策が非常に大きな影響を与えていると思います。HCブライアン・フローレスもまさかその問題がこれほど大きくなるとは思っていなかったでしょう。それが前述の焦りにつながって、フローレス自身ちょっとパニックになっていて、それが他のコーチや選手に影響してるのかもしれませんね。
フローレスには今シーズン残りの試合で十分学習してもらって、来シーズンは実績のあるオフェンスの専門家をチームに引き入れてもらいたいと思います。しかしまだシーズンも半分以上残っている段階で来シーズンの話をするのも虚しいのですが。
ただ、この試合でいいプレーもいくつかありましたし、オフェンスでWRデバンテ・パーカーとプレストン・ウイリアムス、そしてディフェンスでCBザビアン・ハワードとバイロン・ジョーンズを欠いていながらよくやったと言えると思います。何か1つのきっかけがあればもっとよくなるでしょうけど、それはやはり勝つことでしょうかね。
とはいえ、来週はロンドンから帰って休みなしで試合が予定されています。相手はバイウイーク開けで休養十分のアトランタファルコンズですから、ホームゲームですがまた厳しいでしょうね。