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Week 18 NE at MIA




2021年シーズンの最終戦、ドルフィンズは地元マイアミでニューイングランドペイトリオッツと対戦しました。すでにプレーオフ進出は逃しているドルフィンズですが、プレーオフ進出を決めているペイトリオッツに対して序盤からリードを奪い、ペイトリオッツの追撃を振り切って33−24で勝利しました。


ドルフィンズにとってはすでに消化試合となっているためか、戦前の予想では圧倒的にペイトリオッツが有利でした。そのため先に得点を奪われてリードされてしまうと勝てないのではないかと思っていましたが、試合開始直後の攻撃でいきなりTDを奪い、さらにその直後にディフェンスがパスインターセプトからTDをあげて序盤で14点リードを奪ったのが大きな勝因だったと思います。


ちなみにその最初の攻撃でWRジェイレン・ワドルがパスレシーブ数でNFLの新人記録を塗り替えました。この試合でワドルは5回のパスレシーブで27ヤード獲得という物足りない記録だったんですが、TDパスレシーブも決めましたしドルフィンズの新人選手としては史上初のシーズン1000ヤード以上のパスレシーブも記録しています。


試合展開から見ると序盤のCBザビアン・ハワードのインターセプトリターンTDもそうなのですが、第3QのLBジェイレン・フィリップスのファンブルリカバーも大きかったと思います。あのプレーをきっかけに第4Qに入ってFGで3点を追加して得点差を17点に広げたことも大きなポイントだったと思います。この2つのターンオーバーがこの試合における両チームの差だったと言えるでしょう。


オフェンスの方ではQBトゥア・タゴバイロアがパス22回投中15回成功で109ヤード獲得と物足りない内容だったんですが、最初のTDパスを決めたドライブでは7本のパスをすべて成功させていました。それに加えてランプレーでは5回で38ヤードを獲得していますが、27−24と3点差に迫られた第4Q終盤、3rdダウン残り8ヤードのピンチでスクランブルから決めた11ヤードランで勝負を決めました。


オフェンスの総獲得ヤード数は298ヤードでペイトリオッツの379ヤードに比べて劣っていたんですが、ランプレーでは195ヤードとペイトリオッツの134ヤードを上回っています。RBデューク・ジョンソンが25キャリーで117ヤード(平均4.7ヤード)を獲得して勝利に大きく貢献していますが、ペイトリオッツのディフェンスを相手に終始ランを出せたことが勝利につながったと思います。


一方ディフェンスの方は連続で2つのTDを奪われた第4Qの内容がいただけなかったんですが、点差もついていてちょっと甘くなっていたんでしょうか、ちょっと不運な反則判定もありましたしね。ペイトリオッツから計3つのターンオーバーを奪ったんですが、最後のLBサム・エグアボンのは映像を見る限りインターセプトのように見えましたが公式にはファンブルリカバーTDとなっていました。よく考えたら前にパスを投げているわけではないのでファンブルですよね。意外な幕切れでした。


あとスペシャルチームもKジェイソン・サンダースが2本のFGを確実に決めました。特に2本目は49ヤードというちょっと微妙な距離でしたが、よく決めてくれました。もしあれを外していたらペイトリオッツ側に試合の流れがいってしまったかもしれません。またPマイケル・パラーディは最後のペイトリオッツ陣内2ヤード地点に落としたパントも素晴らしかったですし、第1Qに見せたフェイクパントも意味がありました。あのプレーで反則を誘ってドライブを継続できて、最終的にFGに結びついたんですから。それにしてもあのフェイクパントからのランで意図して反則を誘ったのならば素晴らしいんですが、さすがにそれはないでしょうね。


これでドルフィンズの2021年シーズンが終了しました。連敗中には5勝ぐらい出来ればいいんじゃないかと思っていましたが、最終的に9勝8敗と勝ち越しました。前年に続いて勝ち越したのは2003年シーズンに遡りますから、プレーオフに進出できなかったとしてもこの成績は評価されるべきだと思います。ただし、就任から3年目までにプレーオフに進出できなかったのは歴代のHCの中でジョージ・ウイルソン、ジョー・フィルビンに次いで3人目だということです。(ニック・セイバンとカム・キャメロンは3年未満の就任なので除外)


HCブライアン・フローレスは来シーズンもドルフィンズの指揮を執るものと思われますが、来シーズンこそが本当に勝負の年ということになりそうですね。そのためには一部アシスタントコーチの入れ替えも必要ではないかと思いますが、そこをどうするのかがこれから注目されるでしょう。あとタゴバイロアが本当にファンチャイズQBとなれるのか、そこも真価が問われることになるでしょう。


ただ、それにしてもペイトリッツ戦にはこれで3連勝となりフローレスになってから非常に相性がいいです。いい形でシーズンを終わってくれたのでよかったと思っていますが、僅差で敗れたラスベガスレイダース、ジャクソンビルジャガーズ、アトランタファルコンズのうちどれか1つに勝っていればという話も出てくるんですが、それは完全に後付の結果論で、もしそうなっていたらこの試合に勝てなかったかもしれませんし、この結果がすべてということですね。


今シーズンも我々ファンを楽しませてくれましたし、また来シーズンに期待したいと思います。

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