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Week 16 MIA at LV




ドルフィンズにとって今シーズン2度目のプライムタイムゲームとなった対ラスベガスレイダース戦ですが、試合終了間際の激しい点の取り合いの末に、最後は信じられないような結末でドルフィンズが26−25で逆転勝利を飾りました。


とにかくこの試合は残り試合時間4分を切ったところからがすごかったです。16−16の同点からまずレイダースがQBデビッド・カーからWRネルソン・アゴラーへの85ヤードTDパスが決まって6点をリードしました。しかしその後のキックを失敗して1点を追加できなかったところがあとになって大きく響いたんですが、とにかくレイダースが勝利に一歩近づきました。


しかしドルフィンズもすぐに反撃してQBライアン・フィッツパトリックからパスを受けたRBマイルズ・ガスキンがそのままエンドゾーンまでボールを運んで59ヤードのTDパスレシーブとし、その後のキックも決まって23−22と逆転に成功しました。本来ならばもっと時間を使ってTDを取りたい場面でしたが、予想外に時間を残しての逆転劇となりリードしたものの一抹の不安が残りました。


案の定、その直後のレイダースの攻撃では痛恨のパスインターフェアの反則でドルフィンズは絶体絶命のピンチに陥りました。ここでレイダースは時間を消費しながらあえてTDを取らずにFGを蹴る選択をし、残り試合時間19秒でKダニエル・カールソンが22ヤードのFGを決めて25−23とほぼ勝利を決定づけたと思えました。


この時点でもう誰もがレイダースの勝利を確信したと思います。しかしドラマは起こりました。直後のドルフィンズの攻撃の最初のプレーでフィッツパトリックがフェイスマスクの反則を受けながらWRマック・ホリンズに34ヤードのパスを通して一気にレイダース陣内41ヤード地点までボールを進め、さらに反則の15ヤードも加わってFGで逆転のチャンスを掴みました。そしてKジェイソン・サンダースが44ヤードのFGを確実に決めて26−25と再逆転、激しい試合に終止符を打ちました。


最後の攻防はいろいろな見方ができると思いますが、あえてTDを取らずに時間を消費することを選択したレイダースは定石どおりだったと思います。ただ、結果論になりますが、ドルフィンズがTDを決める確率とFGを決める確率を考えたときに、レイダースとしては多少時間が残ってもTDでより多くの得点差を得るのが得策だったのではないかと後悔するところもあるのではないでしょうか。


しかしまさか最後のロングパスが通って、しかもそれにメジャーな反則が絡むことによって1プレーでFGレンジまでボールを進められるとはまず予測はできなかったはずです。その意味ではドルフィンズにとっては本当に幸運で、逆にレイダースは後味の悪い不運な結果だったと思います。


ただ、そこで目立たないんですが、クローズアップされるのがレイダースのポイントアフターTDのキック失敗だったと思います。一方のドルフィンズは最後のFGは44ヤードという決して簡単な距離ではなかったと思いますが確実に決められた、その両チームのキッカーの差がこの試合の大きなポイントだったのではないでしょうか。


終盤の攻防は別として、それまでの試合内容を見てみると全体を通してはレイダースのペースでした。ドルフィンズは先発したQBトゥア・タゴバイロアがレイダースのディフェンスに苦戦して思うように得点を取れませんでした。その結果第4Q途中からベンチに下がってフィッツパトリックと交代してしまいました。


タゴバイロアはパス22回投中17回成功と成功率はまずまずだったんですが獲得ヤード数はわずか94ヤード、TDパスは1つ決めたもののQBサックも3度浴びています。先週の対ニューイングランドペイトリオッツ戦ではTEへのパスが結構あったんですが、この試合ではマイク・ガセキが復帰したもののほとんどありませんでした。短いパスが多くプレーアクションも読まれてしまっている場面もあり、レイダースのディフェンスがかなり研究して準備してきたと思われます。対デンバーブロンコス戦の時のような状態でしたね。


タゴバイロアは先発失格というわけではないんですが、やはりまだ新人ということでしっかりと対策をとってこられるディフェンス相手には対応できないところもあるようです。レシーバーもガセキやWRジャキーム・グラントが復帰したものの大きな武器とすることはできなかったんですが、パスを投げるタイミングが不安定でインターセプトされそうなパスもありました。まあ、まだまだ経験を積んでいくことが必要でしょうね。


タゴバイロアがプレー内容の不調により試合途中で交代させらたのはこれで2試合目です。これには賛否両論あると思いますが、試合のテンポを変えてモメンタムを引き寄せるためにはこういうやり方もありかなと思います。確かに先発QBが最後までプレーするのが理想でありそれが当たり前と思われていますが、従来のやり方にとらわれずに臨機応変に変えていくというのもいいと思いますし、それがHCブライアン・フローレスの考え方なのではないでしょうか。それでタゴバイロアの成長が止められるのならばそれまでの選手でしょうが、タゴバイロアはそんな選手ではないと思いますので次戦も期待しています。


それにしても九死に一生の奇跡的な勝利で10勝5敗となりました。今月当初はこれでプレーオフに進出できると思っていたんですが、次の対バッファロービルズ戦にも勝利しないとプレーオフには進出できません。最後の試合がどうなるのかわかりませんが、ここまできたらぜひともプレーオフに進出してもらいたいと思います。ちなみにフローレスはすでにこの試合からプレーオフは始まっている旨の発言を行っているようですが、選手を始めチーム全体もそのつもりで戦っていると思います。


ただ気がかりなのは怪我人の状況ですね。ガセキは復帰しましたがグラントはまた怪我をしました。それとWRデバンテ・パーカーの状況もわかりません。加えてこの試合ではディフェンスの要とも言えるLBエランドン・ロバーツが怪我をして次の試合はおろかその先にプレーオフに進出したとしてもプレーできないかもしれません。その他にも怪我をしている主力選手は多く、その点が大きな不安材料です。


最後にこの試合ではディフェンスはよく守っていたと思いますがターンオーバーを奪えませんでした。結果連続試合ターンオーバー奪取の記録は20試合でストップしてしまいましたが、それが残念でした。ただ、やはり試合に勝利したのでそれが一番でしょうね。

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