HCジョー・フィルビン体制の3年目となった2014年シーズンはドルフィンズにとって勝負の年となりました。オフェンシブコーティーネーターを変えて新たなオフェンスシステムの下で同じく3年目を迎えたQBライアン・タネヒルにも期待がかかりました。
そして開幕戦の地元マイアミでの対ニューイングランドペイトリオッツ戦は、そのシーズンのベストゲームと言ってもいい試合となりました。
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この試合でドルフィンズは、前年まで開幕戦は10連勝中だったペイトリオッツを相手に、前半で10−20とリードされながら後半に連続23得点を奪って鮮やかな逆転勝利をあげました。
そしてこの試合の殊勲者はFAで新加入したRBノーション・モレノでした。モレノは24キャリーで134ヤードを獲得してTDランを記録し、ドルフィンズの勝利に大きく貢献しました。
シーズン開始前、前年までエースRBを務めていたレジー・ブッシュを失ったドルフィンズがモレノを獲得したときには、正直言ってモレノが活躍するとは思えませんでした。確か当時はブッシュを失ったのは大きな損失だ、というようなことを言っていた専門家もあったと記憶しています。
しかし、いざシーズンが開幕してモレノの活躍を目の当たりにしたときには、ドルフィンズのオフェンスへの期待が大きく膨らみました。
ただ、そのモレノも第2週の対バッファロービルズ戦でひじを怪我してプレーできなくなり、第6週の対グリーンベイパッカーズ戦で復帰したもののその試合でひざを痛めてシーズンアウト、結局わずか3試合の出場に終わり大きく期待を裏切りました。
そのモレノも含めて、主力選手の相次ぐ怪我に悩まされたドルフィンズは、結局前年と同様に8勝8敗でシーズンを終了し期待はずれの結果に終わりました。特に最終戦ではWRマイク・ウォレスが自らプレーを放棄するなどチーム状態も悪化していました。
しかし、それにもかかわらずフィルビンは解雇ではなく来シーズンもヘッドコーチ続投を確約されました。その意味不明であいまいな決断が、結果的には翌年のさらなる低迷、そしてフィルビンをはじめオフェンス、ディフェンスのコーディネーターすべてがシーズン途中で解雇されるという前代未聞の醜態へとつながっていったのかもしれません。