ドルフィンズの2019年シーズンのホーム最終戦は1勝13敗のシンシナティベンガルズでした。序盤から得点を重ねて優位に試合を進めていたドルフィンズでしたが試合終了間際にオンサイドキックからTDと2点コンバージョンで追いつきオーバータイムに突入する展開となりました。しかし最後はKジェイソン・サンダースが37ヤードのFGを決めてドルフィンズが38−35でベンガルズに勝利しました。
シーズン序盤はこの試合が来年のドラフトの全体1位指名を決める試合だとも言われていたんですが、結局試合に敗れたベンガルズが全体1位指名権を確定させた結果となりました。仮にドルフィンズが敗れていても、おそらく最後はベンガルズが全体1位になっていたでしょうね。
追いつかれてオーバータイムに突入して時点でドルフィンズが負けてもいいと思っていたんですが、地元ファンの前でよく勝利してくれました。それにしても長い試合でいろいろと見どころがあったおもしろい試合でした。
ドルフィンズのQBライアン・フィッツパトリックがパス52回で419ヤード、ベンガルズのQBアンディ・ダルトンがパス56回で396ヤード、TDパスは両者とも4つずつとすごい投げあいとなりました。ただ両チームともランプレーは低調で、特にドルフィンズは96ヤードと100ヤード近く走ったんですがほとんどインパクトはなかったです。ただしその中でも新人RBマイルズ・ガスキンがNFL初のTDランを記録しました。
ドルフィンズファンにとってはDTクリスチャン・ウィルキンスへのTDパスも見れましたし、WR陣が揃って活躍する姿が見れてよかったです。WRデバンテ・パーカーは111ヤードを獲得して初の1000ヤードレシーブを記録、しかもTDパスレシーブも1つ決めて合計9個となり二桁TDパスレシーブまであと1つとなっています。またTEマイク・ガセキが2つのTDパスレシーブを記録し完全にパスオフェンスの中核を担うようになっています。
一方ディフェンス陣は終盤ベンガルズの反撃を許したんですが、オーバータイムに入ってからは疲れている中でよく守ったと思いました。それと新加入のDTザック・シーラーがQBサックとパスディフェンス2つを記録する活躍でした。それにしても新人や経験の少ないディフェンス陣で非常によくやっていると思います。
それと新しく加入した聞き慣れない名前の選手も結構出場していたんですが、相手が不調のベンガルズとはいえそれなりによく守っていたと思います。そのあたりはHCブライアン・フローレスを始めとするコーチ陣の手腕でしょうか。次週の今シーズン最終戦はニューイングランドペイトリオッツが相手ですので、その試合でどれだけ守れるか注目したいと思います。
あと気になったところでは元ドラフト1巡目指名のDE2人、チャールズ・ハリスとタコ・チャールトンがいずれも出場選手から除外されていました。怪我をしているということではないので、すでに戦力外ということなんでしょうか。この2人が来シーズンのロースターに名を連ねていなくても不思議ではないんでしょうね。
この勝利によりドルフィンズは4勝11敗となっていますが、この時点では来年のドラフト1巡目の指名順位はベンガルズ、ワシントンレッドスキンズ、デトロイトライオンズ、ニューヨークジャイアンツに次ぐ5番目となっています。しかし最終週でドルフィンズがペイトリオッツに敗れ、レッドスキンズ、ライオンズ、ジャイアンツがいずれも勝利すれば全体2番目の指名権を獲得することができるようです。
しかしこれはあくまで可能性の話で、レッドスキンズがダラスカウボーイズに、ライオンズがグリーンベイパッカーズに、ジャイアンツがフィラデルフィアイーグルスに、いずれも勝利する可能性は低いでしょうね。順当にいけばよくて4番目の指名権となるんでしょうかね。