先週ニューヨークジェッツの本拠地メットライフスタジアムで敗戦を喫したドルフィンズが、今週は同所で同じく本拠地とするニューヨークジャイアンツと対戦しました。前半を10−7と3点リードで折り返したドルフィンズでしたが、後半に29失点して36−20で敗れました。
この試合を迎える前にはドルフィンズが3勝10敗、ジャイアンツが2勝11敗と数字の上ではドルフィンズの方が勝率がよかったんですが、終わってみれば16点差をつけられて大敗しました。試合前半はドルフィンズのペースだったのでもしかしたら勝てるかと思ったんですが、負けるにしてもまさかこれだけ点差をつけられて負けるとは思いませんでした。
振り返ってみると第1Qのオフェンスで最初はFG失敗、そして2回目はジャイアンツ陣内10ヤード地点で4thダウンギャンブル失敗と2回のオフェンスで攻め込みながら得点が取れなかったのが響いたかなと思います。
それと試合の流れを変えたのは第3Qのセーフティでしょうね。14−10とリードされたドルフィンズがインターセプトをきっかけにFGで3点を返して1点差に迫り、さらに直後のジャイアンツの攻撃を止めてパントに追い込んで攻撃権を獲得したんですが、そのパントの結果自陣3ヤード地点からの攻撃を強いられ、反則でさらに後退した後セーフティを奪われました。そこからジャイアンツが2TDを重ねて一気に点差を広げられました。
第1Qの4thダウンギャンブルもそうですが、セーフティを奪われたプレーもいずれもRBパトリック・レアードのランプレーがスクリメージライン後方で止められたということで、オフェンシブラインのランブロックの拙さが大きな欠点となっています。それ以外にもランプレーはほとんど出ていない印象で、記録的にはランで122ヤードを獲得しているんですが大差がついた後で稼いだヤードがかなりありました。
オフェンシブラインは今シーズンに関しては非常に不安定なので仕方ないところもあります。ラインのメンバーも固定していないところもありますので難しいでしょう。来シーズンに向けてはパスラッシャーとともに最も補強が必要なポジションですが、その差がこの試合でも出てしまったというところです。
それとその他の敗因としてはパス落球です。3つか4つぐらいあったと思いますが、それによってオフェンスのリズムが崩れたのが残念でした。シーズン序盤の連敗中はパス落球が目立ちましたが、この試合はそれを思い出させるような落球の連続でした。
ディフェンスはジャイアンツQBイーライ・マニングから3つのインターセプトを奪ったんですが、相変わらずパスラッシュは不十分ですね。ジャイアンツのオフェンシブラインのパスプロテクションもよかったんですが、あまりブリッツもかけなかったようでプレッシャーをかけられていませんでした。
脳震とうで出場が危ぶまれたWRのデバンテ・パーカーとアルバート・ウイルソンですが両者とも出場して、2人合わせて9回のパスレシーブで131ヤードを獲得しました。特にパーカーは4回のパスレシーブで72ヤード獲得、2TDパスレシーブを記録しました。
この敗戦で3勝11敗となって来年のドラフト指名順位としては4番目となったドルフィンズですが、2番目のジャイアンツ、そして3番目のワシントンレッドスキンズとは同じ3勝11敗です。残り2試合の結果いかんでは順位が入れ替わる可能性もありますね。
まあ、この試合はドルフィンズにとっては残念だったんですが、本拠地最後の先発となったと予想されているマニングを称えた形になった結果で、それはそれでよかったのかもしれません。始まる前からマニングのための試合だったんでしょうね。