ザック・トーマスが2020年のプロフットボールの殿堂入り候補のファイナリスト15人のうちの1人に選ばれました。トーマスはドルフィンズで1990年代の後半から2000年代前半にかけて活躍したラインバッカーです。
トーマスは1996年ドラフト5巡目指名でドルフィンズに入団してNFLのキャリアをスタートさせました。その後2007年までドルフィンズに在籍して、プロボウルに7回、オールプロに5回選出されました。ドルフィンズ在籍時の12シーズンで年平均136タックル、そして6シーズンで150タックル以上を記録しています。その他、17インターセプトで4リターンTD、20.5QBサックも記録しています。
ドラフト当時は体が小さかったということで高い評価が得られず定位での指名となりましたが、トーマスの実力を見抜いて指名した当時のHCジミー・ジョンソンの眼力は素晴らしかったと言わざるを得ません。しかしそのジョンソンでもまさかトーマスが開幕から先発ミドルLBの座を獲得するとは思わなかったでしょう。
1996年シーズンを迎えるにあたってドルフィンズは先発ミドルLB候補としてFAでベテランのジャック・デルリオを獲得していました。しかしトレーニングキャンプでトーマスのプレーを見たデルリオはシーズン開始を待たずに引退してしまったという逸話があります。
1996年の開幕戦では対戦相手のニューイングランドペイトリオッツのWRショーン・ジェファーソンをタックルしてKOしてしまいましたが、そのシーンは今でも記憶に残っています。ちなみにそのジェファーソンは2016〜18シーズンまでドルフィンズのアシスタントコーチを務め、現在ではニューヨークジェッツのアシスタントコーチを務めています。
ドルフィンズでは新人の年からディフェンスの要として活躍するとともに、チームのハート&ソウルとしてリーダーシップを発揮、さらに1997年入団のDEジェイソン・テイラーとは義兄弟の関係でもあり、共にチームを牽引していきました。2008年にはダラスカウボーイズに在籍しましたが、その後は2010年にドルフィンズと1日だけ契約して引退しました。
そのテイラーは2017年に一足早く殿堂入りを果たしましたが、今回トーマスにはなんとしても殿堂入りしてもらいたいと思います。もしトーマスが殿堂入りすれば、ドルフィンズでは11人目ということになります。
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