AP通信社が選出する2020年シーズンのオールプロチームの発表がありました。ドルフィンズからは予想どおり、CBザビアン・ハワードとKジェイソン・サンダースが1stチームとして選出されたほか、2ndチームとしてPRジャキーム・グラントが選出されています。
ドルフィンズから1stチームに2人の選手が選出されるのは2006年シーズンにLBザック・トーマスとDEジェイソン・テイラーが選出されて以来のこととなります。
ハワードは2018年シーズン以来2度目のオールプロ選出ですが、その時は2ndチームとしての選出でした。今シーズンのハワードはいずれもNFLトップとなる10インターセプトと20パスディフェンスを記録しています。
サンダースは今シーズンFG39回中36回成功とエクストラポイント36回すべて成功で計144得点を記録しましたが、これは1999年シーズンにオリンド・マレーが記録したチーム記録に並ぶものとなっています。そして40ヤード以上のFG20回成功はNFLトップ、また40ヤード以下のFGをすべて成功させたのはNFLで唯一でした。
グラントの選出は意外だったのですが、今シーズンは29回のパントリターンで330ヤード(平均11.4ヤード)を記録したほか、パントリターンTDも1回記録しています。
オールプロの選出にあたっては50人の投票により決定されるようですが、ハワードは47票、サンダースは23票、そしてグラントは11票を獲得しています。なお、その他のドルフィンズの選手で1票でも獲得した選手はいなかったようですが、それはちょっと意外でした。
アシスタントコーチ2人がチームを離脱
シーズン終了後の記者会見で、HCブライアン・フローレスは今シーズンのコーチ陣について非常に満足している、来シーズンも同じスタッフでいきたいとコメントしていましたが、早くも2人のアシスタントコーチがチームを離れることになりました。オフェンシブコーディネーターのチャン・ゲイリーとディフェンシブラインコーチのマリオン・ホビーです。
ゲイリーについては一時解任の報道もされましたがそれは誤りだったようです。しかしフローレスの会見の翌日に自ら辞任しました。ゲイリーのプレーコールは批判されたりしていたんですが、そういうことも辞任の理由だったんでしょうか。ただ、ゲイリーは一度引退していますし70歳の高齢です。新型コロナウイルス感染症も蔓延していますから、本当の理由は健康面を考えてのことでしょうかね。
後任のオフェンシブコーディネーターに関しては早くも何人かの名前が予想としてあがっています。ヒューストンテキサンズの前HCビル・オブライエンやロサンゼルスチャージャースの前HCアンソニー・リン、また内部からはTEコーチのジョージ・ゴッドセイなどです。
オブライエンはニューイングランドペイトリオッツ時代にフローレスと一緒に仕事をした仲ですので繋がりという意味では大きいでしょうか。ただ、オブライエン自身はやはりヘッドコーチ職に興味があるのではないでしょうか。
ゴッドセイは今シーズン、QBコーチが新型コロナウイルス感染症の関係で試合に関われなかった時にQBコーチも兼任していましたし、オフェンスのシステムは熟知しています。そのうえで適任かもしれませんが、フローレスはオフェンシブコーディネーターにはゲイリーのような実績のあるベテランを選ぶのではないでしょうか。そう考えるとリンは有力のような気がしますがフローレスとは繋がりがありませんし、果たして誰になるのでしょうか。
それとホビーについてですが、この損失は大きいかもしれません。今シーズンのドルフィンズのディフェンシブラインはクリスチャン・ウィルキンス、シャック・ローソン、エマニュエル・オグバー、ザック・シーラーなど強固なユニットを形成しました。さらに新人のレークワン・デービスもホビーの指導の下で活躍しました。
離脱の理由については明らかになっていませんが、どこかのチームから誘いを受けているのかもしれませんね。何しろ今シーズンのドルフィンズのディフェンスはNFLでもトップクラスでしたから、それを支えてきた人材は他チームも興味を持っており、今後も引き抜かれるコーチが出てくるかもしれません。